暗記の仕方➀
20年ほど塾講師をしています、気付いたことを書きます。
暗記については、いろいろありますが、まずは王道を書きます。
昨年、学習障害を持った生徒を教えました。
学習障害の子にはよくあることだと思うのですが、暗記が非常に苦手でした。特に彼は英単語が全く覚えられませんでした。
たった5個の単語を覚えるのに、1時間かかりました。そして時が経つときれいに忘れていました。そのような状況なので英語の点数は100点満点で10~20点でした。
しかし、彼は努力を続け、最終的には何とか平均点を超えることができました。
彼がどのように単語を覚えていったのかというのが、暗記が苦手な子のヒントになると思い、いくつかポイントを伝えさせていただければと思います。
1 10分でいいので毎日やる。
これは暗記の鉄則です、覚えられないという子に限って毎日やっていないのでは?
どれくらい記憶できるかというのは、それに触れた数に比例します。
しかし毎日やるのは大変と思う人もいるのではないでしょうか?
暗記に使う時間は10分でいいです。たった10分ならできるのではないでしょうか?
1回に長い時間をかけて覚えるより、さらっとでいいので毎日やった方がいいです。
テスト前、気合を入れて覚えた単語は覚えないのに、毎日会う学校の友達の名前は意識しなくともかなりの数覚えてしまうのではないでしょうか。
単語が覚えらえないA君も、毎日10分間英語のテストを行ないました。毎日10分であれば暗記が大嫌いなAくんもなんとか取り組むことができました。
2 スパイラルで繰り返す
今日Aという内容を暗記したら次の日もAという内容にしてください。
多くの子が次の日違った内容を勉強します。1回だけやった内容は頭に入りません。
勉強が得意な先生がやりがちなのは、次から次へと新しい内容を教えていきます。記憶の得意な先生は自分はこの方法で出来たからです。
しかしこのやり方ではほとんどの子が定着しません。そして勉強が嫌になります。
ですので、とにかく同じ内容を毎日繰り返していきましょう。
そしてAという内容が覚えられたら、次にBに行くのですが、Aはそのままやるようにし、AとBをやります。
Cに入ったら。ABCの内容を反復して下さい。
英語が苦手だったA君は反復することにより当然ながら書けるようになってきました。そして今まで書けるという経験が少なかったA君は、成果がでるのがうれしかったのか、どんどん単語の勉強をするようになりました。そして英語の点数が10~20点から平均点がとれるようになりました。
正しい勉強法でやってくれば、自ずからできるようになってきます。
逆に、無理なやり方をして、結果が出ない自分はダメだと思い込み、やる気がなくなっている子は多いので注意して下さい。